FPままの相談ルーム

知っているのと、知らないのでは大違い!お金のこと・暮らしのこと

年金の基本の基、知っていますか?そして、2000万円のほんとの意味は…

f:id:soudanmama:20190427232755j:plain


「#老後2000万円」「#年金不安」という言葉が先行しています。貯金が2000万円ないと老後は暮らせないの?「年金はきっともらえないんでしょ」と不安ばかり一人歩きしています。この不安20代・30代の若い世代の方が多いようです。そうですよね、年金を受給できるのはずっと先ことですから…

f:id:soudanmama:20190427232615j:plain

年金のこと、ちょっこと知るだけで不安が解消できるかもしれません。

「年金の基本の基」ということで本当に触りの部分だけお話します。

 

f:id:soudanmama:20190414191424j:plain  1級FP技能士宅建士の主婦FP「相談ままです。

お金のこと・生活に役立つことたくさんお伝えしていきます。

 

目    次

 

年金とは

  ウィキペディアより

年金とは毎年定期的・継続的に給付される金銭のことである。また、年金を保障する仕組みとして年金制度も指す。制度の運営手法によって、公的年金私的年金に分類される。

年金の主な給付事項は老齢給付、障害給付、遺族給付の3つ

 

年金の仕組み 

日本年金機構 知っておきたい年金のはなしより

公的年金制度は、現役世代が納めた保険料によって年金が支給される「世代と世代の支え合い」を基本に運営しています。

保険料以外にも国(税金)や積立金が年金の給付に充てられています。

そして、公的年金制度は賦課方式を基本とする仕組みです。

 

f:id:soudanmama:20190612094928j:plain 左の図を見てください。これが賦課方式です。

 

 

賦課方式とは世代間扶養で現役世代+国(税金)で、高齢者・障害者・遺族を支えています。

 

 

年金の構造はどうなっているの? 

f:id:soudanmama:20190612132644j:plain 年金の構造は2階建て方式と言われます。

 

日本の公的制度は20歳以上60歳未満のすべての方が加入する国民年金(基礎年金)と会社員・公務員の方が加入する厚生年金の、2階建て構造になっています。ですので会社員や公務員の方は、2つの年金制度に加入していることになります。

 

そして、上の図を見てもらうとわかるように3階部分あるいは、4階部分もあります。

3階は企業、4階は個人です。

 

年金は65歳からだけじゃないんです。

老齢年金 65歳から受給

障害年金 障害認定されたときから

遺族年金 遺族となったときから

この3つの年金からなります。

一般的に年金というと高齢者のイメージですがそうではありません。病気やけがにより障害者になったとき、一家の働き手が亡くなったときに、子どものいる配偶者、または子どもは遺族年金を受け取ることができます。

 

年金を管理運営するのは

日本年金機構

日本年金機構は、日本国政府から委任・委任状を受け、公的年金に係る一連の運営業務を担う、非公務員型の特殊法人です。運営業務の内訳は社会保険庁がになっていたもので、保険料の徴収や年金給付などの年金事業である。

日本年金機構

 

日本年金機構は保険料の徴収と給付を行っています。

 

Q では、公的年金の運用はどこがやっているの?

Q 運用は上手くいっているの?

 

A 公的年金の運用は年金積立管理運用独立法人が複数の金融機関に委託しています。

 

年金積立金管理運用独立行政法人

 

運用実績2018円年度第3四半期運用状況 

高橋理事長のコメントより抜粋

2018年度(10月~12月)は世界経済と企業収益の先行きに対する懸念等から投資家のリスク回避姿勢が高まり、国内外の株式市場が大幅に下落。安全資産とされた米国債や日本円への資金を振り向ける動きが強まり、金利は米国を中心に低下し、為替は主要通貨に対して大幅な円高。よって10月~12月までの運用資産全体の運用実績はマイナス9.06%となった。2001年度からの累積収益額は56兆6745億円

 

簡単に言うと

世界経済の不安から国内外の株式が下落した。

米国の金利が低下した。

日本円が円高になった。

よって去年の10月から12月は赤字だった。

でも運用を始めてからの約20年で累積56.6兆円の黒字だよ。

 

 

f:id:soudanmama:20190612150532j:plain

 

<まとめ>

やっと少し年金の仕組みとその運営がわかったところで「老後の2000万円」の話になります。

6/10のブログでも少し書いたのですが

 

せっかくもらったボーナスなので使い道を可視化してみませんか? - FPままの相談ルーム

 この2000万円という資産は金融庁の金融審議会(市場ワーキング・グループ)作成した文書です。金融庁が本当に伝えたかったことは何でしょう?

 

仮に夫婦で95歳まで生きる場合には約2,000万円の貯蓄が必要となる可能性があるので、若い世代に対して早めに投資に目を向けてほしいということです。

 

日本人の気質でしょうか?欧米に比べて資産運用が依然として貯蓄型で投資に移行しません。そして、なんと一説には「タンス預金」は43兆円とも言われています。(第一生命経済研究所調べ 2017年度)この眠っている金脈を掘り起こしたい。そして、若い世代に国を挙げて取り組んだ「つみたてNISA」「iDeCo個人型確定拠出年金]に目を向けてほしかったのではないでしょうか?

 

でも、騒動は違う方向に飛び火しています。

テレビの報道番組では連日レポーター達が「2000万円の貯蓄ありますか?」「年金だけでは暮らしていけないようですよ」「年金詐欺ですね」等もちろん年金だけで十分に暮らせたら一番良いです。しかし、現実は厳しいということです。だからといって年金を納付するのを辞めようとならないでください。もし、現役世代の多くの人が納付を辞めたら将来、無年金者の増加・生活保護受給者も増えるでしょう。そして、ますます年金受給額は減少し結果個人で資産を用意しなければならない額は増えるでしょう。

 

この機を金融機関と保険会社はチャンスととらえているようです。年金不安から投資信託個人年金等、「資産をどうやったら増やせるのか」に目が向いている今、加入を勧めるには絶好のチャンスです。

 

FPとしてこの2つの商品は2つともおすすめです。NISAは税金の上で◎、iDeCo社会保険料控除の対象となります。しかし、どちらも投資であること。その制度をしっかりと理解してから始めましょう。間違っても「おすすめの商品ありますか」と金融機関の方や保険会社の方に聞かないように、「鴨が葱を背負ってくる」と思われてしまいます。

 

相手がすすめる商品はあなたにとって良い商品とではなく企業にとって一番利益が出る商品です。元本欠損をしたくないなら、iDeCoにも手堅い元本確保型もあるのです。しっかりと見極めることが大切です。知ることで不安をとり、しっかりと自己の生活を見据えて将来いくら必要なのか考えて見るのも良いでしょう!

 

  f:id:soudanmama:20190421111255j:plain (^_^)/~~